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メンタルヘルス通信 No.82のお知らせ

2017.06.07

メンタルヘルス通信 No.82のお知らせ

今号のメンタルヘルス通信は、
全4回のシリーズ『ミニレクチャー「マインドフルネスって何!?」』の最終回です。
第4回目の今号は、「マインドフルネスで起こる脳内の変化」についてお届けします。

第2回目の「脳のパフォーマンスが上がらないとき」でも触れた、
脳に負荷がかかっている状態(マインドワンダリング)にあるときに、
脳内で実際に何が起こっているのかを掘り下げて、まとめております。

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信No.82(PDF)

【テキスト版】
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NO.82 ミニレクチャー「マインドフルネスって何︕︖」
     ④「マインドフルネスで起こる脳内の変化」
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ミニレクチャー「マインドフルネスって何!?」、 今回はその4回目、
本特集も最終回となります。今回のテーマは、マインドフルネスを
行うと、“脳でどのような変化が起こっているのか?”について、これ
までの研究成果からみていきたいと思います。

<<脳内の司令塔がしっかりと機能>>

【カーネギーメロン大学 デイビッド・クレスウェル准教授の実験】
三日間だけのマインドフルネスでも、マインドフルネスを行ったグル
ープと、行わなかったグループとで、脳の働きに違いが見られました。
違いが見られたのは、おでこのあたりに位置している、脳の前頭葉の
dlPFC(背外側前頭前野)という部分です。dlPFC は大脳の司令塔と
呼ばれている、思考や認知に関わる重要な部分です。

マインドフルネスを行ったグループは dlPFC の働きが大きく向上
していました。つまり、脳内の司令塔がとてもよく機能していた

ということです。一方、マインドフルネスを行わなかったグループは、
その司令塔の働きが若干落ちてしまっていました。

少し説明を加えます。脳では、デフォルトモードネットワーク(DMN)
という脳内の複数の部位を結んだ連合体があります。これは、脳のほかの
部分が積極的な活動をしていないときに活発に働くという、アマノジャク
のような性質を持っています。何もすることがないときなどに、いろ
いろと考えやイメージなどが生まれてくるのは、この部位が活動している
ためです。 この状態を放っておくと、過去や未来に意識が向く先述した
マインド・ワンダリング*1が起きやすくなることが分かっています。

*1.マインド・ワンダリングについては、
   本特集ミニレクチャー①で説明しています。

マインドフルネスを行った人は、dlPFC とデフォルトモードネット
ワークが同期してうまく動いていました。一方、マインドフルネスを
行わなかった人は、 dlPFC とデフォルトモードネットワークが同期して
いなかったために、デフォルトモードネットワークが暴走しても放置され
たままでした。つまり、脳内の司令塔である dlPFC がきちんと機能して
いないため、 デフォルトモードネットワークの暴走を止めることができず、
マインド・ワンダリングも起こりやすくなっていたのです。

これはどういうことかというと、脳内でエネルギーが過剰に消費され、
脳が過労状態になっていた、と言えるのです。すなわちマインドフルネス
を行うことで、こうした脳の過労状態が解消できる
、ということなのです。

<<「海馬」と 「扁桃体」が 変化 >>

【ハーバード大学 サラ・ラザー准教授の研究】
ハーバード大学のサラ・ラザー准教授は、「マインドフルネスストレス
低減法*2(MBSR)」を 8 週間行った16人の脳を調べるうちに、二つの
変化を発見しました。

*2.マインドフルネスストレス低減法については、
   本特集ミニレクチャー③で説明しています。

ひとつは「海馬の灰白質」が5%増加していたことです。海馬とは記憶に関係
する部分ですが、ストレスが積み重なり、ストレスホルモンのコルチゾール
が脳にあふれたときに、海馬の神経細胞がむしばまれてしまいます。
実は、ストレスにむしばまれて海馬が萎縮することで、うつ病になる可能性
が指摘されています。

マインドフルネスによって海馬が5%増加したということは、ストレスに
むしばまれて萎縮した海馬が回復できる可能性がある
ということです。
もうひとつの変化は、「扁桃体」の一部が約5%減少するということです。
扁桃体とは、1.5 センチほどのアーモンド形の器官で、左右の脳に存在して
いる神経細胞の集まりで、怒りや恐怖に深く関係している部位です。

たとえば、誰かに反論されてカッとなるときなどに、扁桃体が活性化します。
扁桃体が活発になると、体内でコルチゾールというストレスホルモンが発生
します。コルチゾールが増えると、人間の理性的な思考が働かなくなり、
感情が暴走しやすくなるのです。マインドフルネスによって扁桃体が減少する
ということは、ストレスへの過剰な反応が抑えられるということ
を意味して
います。

新行内勝善 (精神保健福祉士)

マインドフルネス ミニレクチャー (全4回)
第1回【①脳のパフォーマンスが上がらないとき】はこちら
第2回【②マインドフルネスの効果】はこちら
第3回【③成り立ちから”シベリア北鉄道”まで】はこちら

●関連情報
当社マインドフルネス研修についてはこちらをご参照ください。
 ※リンク先[スキルアップ・テーマ別研修]にてご紹介

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