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メンタルヘルス通信

94号 「やさしいセルフケアで自律神経を整える」

2022年5月9日
メンタルヘルス通信

 

本号特集「やさしいセルフケアで自律神経を整える」<メンタルヘルス通信 No.94>

最大10連休とも言われた今回のゴールデンウィークも終わり、梅雨の走りで長雨も続きやすいこの時期。
何かと疲れを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回のメンタルヘルス通信では、憂鬱になりがちなこの時期に参考にしたいセルフケアの基本や、
自律神経を整えるセルフケア方法を特集しています。ぜひご一読ください!

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信_第94号(PDF)

【テキスト版】
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NO.94 やさしいセルフケアで自律神経を整える
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GWはどのように過ごされましたでしょうか?新型コロナウィルス発生から2年以上が経過し、久しぶりにレジャーや旅行に出かけられた方、るいは、GW中もお仕事で・・・という方もいらっしゃったことと思います。
GW明けは、それまでの休日のオフモードから仕事のオンモードへと、急な切り替えが求められる時期ですが、新年度スタートでのがんばりによる心身の疲労蓄積の影響が出てきやすい頃でもあります。

今回はセルフケアの基本をお伝えします。心身の疲労があっても大事に至らないための参考としていただければと思います。

1.自律神経が調子を崩すとき

セルフケアを考えるにあたっては、自律神経を整えることがポイントです。
私たちの日常は同じことの繰り返しのように見えても、実は変化の連続。
仕事やプライベートも日々変化していきますし、気温・天気・季節も刻々と変化しています。
そんな変化にあっても、私たちの身体は一定の状態を保ち、健康であるようにとがんばって縁の下で支えてくれているのが、自律神経です。

そんな縁の下の力持ちの自律神経であっても、ときには変化の大波小波の中で調子を崩してしまうことがあります。
例えば、風邪などの病気もそのひとつですが、そればかりではありません。
眠れない、食欲が出ない、肌荒れ、頭痛、腰痛といったフィジカル面の不調のほか、怒りっぽい、元気が出ない、不安や焦りといったメンタル面にも不調があらわれることも少なくありません。
(これらは自律神経が調子を崩したときにあらわれやすいことの一例ですが、これに限りません。)

2.不調時は、専門家へ

それでは、こういった不調があらわれた際にはどうしたらよいのでしょうか?
特にその不調がいつも以上に長引くようであったり、程度がいつにも増してひどい場合には、医療機関を受診して、医師によく診てもらいましょう。

一方、受診までではないと思われる場合でも、注意が必要ですので、ご自身の健康管理にはいつも以上に気をつけていきましょう。例えば、ちょっとしたことと思われたとしても、念のため、会社の健康管理スタッフやカウンセラーなどの専門家に相談してみることは、健康であるためにとても大切なことです。
また、専門家ではなくとも、信頼できる家族・友人・知人で相談しやすい人がいるようであれば、ちょっと話してみると、心強く思われることもあると思います。

3.やさしいセルフケア

できれば調子を崩す前に、普段から自律神経によいことをしていくと、これまで以上に健やかに日々を送ることができるでしょう。
ここで、自律神経によいこと、つまり自律神経のセルフケアによいとされていることをいくつかご紹介します。

【自律神経を整えるのによいこと(一例)】

1 散歩
2 緑や自然に触れて、新鮮な空気を吸う
3 ヨガ、ダンス、スポーツ

4 思いやりにあふれたコメディを観て笑う
5 歌を歌う、音楽を聴く、詩を詠む
6 安心できる人と食卓を囲む

7 動物とのふれあい(ペット、馬、イルカ等)

1、2は穏やかで天気がよいときがいいですね。
3は身体にとって心地よいレベルの運動を。
7も自分に心地よい動物とのふれあいを。キーワードは「心地よさ」。
嫌いなことを無理をして行うのは短期的には逆効果となってしまいます。

皆さんそれぞれにあった心地よさを見つけることができるのが一番です。
参考文献)花丘ちぐさ編著(2021)『なぜ私は凍りついたのかポリヴェーガル理論で読み解く性暴力と癒し』春秋社

新行内勝善(精神保健福祉士、公認心理師、森林セラピスト)


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