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メンタルヘルス通信
ハラスメントや虐待の元には「怒り」
本号特集「ハラスメントや虐待の元には「怒り」」<メンタルヘルス通信No.104>
笑顔咲ク、メンタルヘルス通信、104号!
怒りを人やモノに向け、何らかのアクションをし、
失敗してしまったなどということはありませんか?
今号は、感情の中でも、どのように扱ったらよいのか
難しいことが多い「怒り」についてみていきます。
ぜひご一読ください!
メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。
【PDF版】
メンタルヘルス通信_第104号(PDF)
【テキスト版】
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NO.104ハラスメントや虐待の元には『怒り』
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怒りを人やモノに向け,何らかのアクションをし,失敗してしまったなどということはありませんか?
逆に,怒らなければいけないところで何もできずに「自分ってダメだな」などと自己否定したことは?
今号では,感情の中でも,どのように扱ったらよいのか難しいことが多い「怒り」についてみていきます。
<<防衛感情としての「怒り>>
感情は私たち人間に備わっているものですが,人間だけではなく動物にもあります。
ペットを見てみましょう。猫が怒るのは,例えば「嫌なことをされたとき」です。
それは誰かに攻撃をされ自分に危害が及びそうなときであったり,自分の餌を取られてしまいそうになったときです。
これは,人に置き換えてみてもほぼ当てはまりそうです。
誰かに理不尽なことを情け容赦なく言われたりしたなら,当然気分を害し「怒る」かと思いますし,突然手を出されたりしたら正当防衛すらしないとならないかもしれません。
できればない方がいいかなとも思える「怒り」ですが,上記のように怒りとはまさに私たちを守るための感情であり,「防衛感情」とも言われています。
<<多大なエネルギーを生む「怒り」>>
防衛感情であると
しても,怒りのやっ
かいさは,そのエネ
ルギーの強さでしょう。
怒りという感情
からは多大なエネルギーが生まれ,人を殺してしまえるほどの怖ささえあります。
一方で,人の怒りのエネルギーは自分自身に向かうこともあり,これもまた大変にやっかいなところでもあります。
このエネルギーの強さゆえ,怒りは取り扱い注意な危険物のようにみられるのかもしれません。
<<「怒り」に隠れている感情>>
人の怒りをさらに扱い難くしているのは,怒りが二次感情となっているときです。
怒りの元には,別の感情が隠れていることがあります。
一例をあげます。父が家に帰ってきたとき,母と娘が仲良く話していてとても盛り上がっていました。母と娘は父が帰ってきたことに気づきましたが,チラッと見ただけでそのまま話を続けていました。
これに対して父は突如,「『おかえりなさい』くらい言え!」などと激怒し出したのでした。
話を聞いてみると,父の怒りに隠れた感情はこうでした。「今日は仕事でとても疲れて帰ってきて,いつものように家族が『おかえり』と言って迎えてくれると思ったら,妻と娘は私を見てもなんとも言わず二人で楽しそうに話していました,それが寂しかった。
それに自分もその楽しそうな話に加わりたかったという思いも。
あと,こちらをチラッと見た妻の目が,なんか私を邪険にしたようにも見えてしまいなんていうかとても悲しくなりました」
<<「怒り」で問題を起こしているとき>>
それでは,「怒り」で失敗し,問題を繰り返し起こしてしまう場合には,どのようにしていったらいいのでしょうか?
まずは上記のような「怒り」の特徴について理解を深め,その上で「怒り」の発生メカニズムについてもよく理解するのがよいでしょう。
そして,「怒り」の応急的な対処法や,「怒り」の上手な表現方法も,身につけていけるとよいでしょう。
さらに,アンガーマネジメントなど「怒り」に詳しいカウンセラーと共に,自分を見つめ直したり,自己改善を目指していくとよいでしょう。
必要な際には,いつでも弊社までご相談下さい。
新行内勝善(精神保健福祉士、公認心理師)