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メンタルヘルス通信 No.85のお知らせ

2017年09月11日

メンタルヘルス通信 No.85のお知らせ

今号からのメンタルヘルス通信は、
『スマホ依存・ネット依存・ゲーム依存』をテーマに、連載企画にてお届けします。
第1回目となる今号は、「1日でどのくらいスマホ、見てますか?」です。
近年、ネットやスマホへの依存が問題となっていますが、本稿ではその実例をご紹介します。

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信No.85(PDF)

【テキスト版】
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NO.85 連載「スマホ依存・ネット依存・ゲーム依存」①
      1日でどのくらいスマホ、見てますか?
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近年、ネットやスマホへの依存が問題となってきています。今回から
数回に分けて、ネット社会において避けては通れないこの問題について
みていきたいと思います。

<<「どうして? 言葉が出てこない…」 >>

まずは実例をご紹介します。人と話していて、「あれっ、言葉が出て
こない*」、そんな感覚におちいったことがあるでしょうか?
(*物忘れのことではありません。)

おかしいな、いつもだったら、ここでスッと相手に返す言葉が出
てくるのに、出てこない。
これまでのようにテンポよくやりとりすること
がうまくできない。

Sさん(男性・40才)は、「これはまずい、なにかおかしい」と思い始
めました。そして、原因らしきものを探していって思い当たったのが、
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でした。というのも、
Sさんの奥さんから、「いつもケータイばかりやってる」とか、「画面の
向こうの人とお話ししてばかり」などと言われることが多かったからです。

しかし、そう言われて多少の罪悪感は感じていたものの、自分とは正
反対に全くSNSをやらない奥さんに対して、<わかってないなぁ、今は
こういう時代なんだから>などとSさんは心の底で思ったりしていました。

<<SNSで交友関係が広がる楽しさ!>>

Sさんは、Facebookを始めたばかりの頃、昔の友だちとネットで久し
ぶりに会えたり、見ず知らずの人と交友関係が広がったりと、そこでの
やりとりが面白く、しだいに熱中していきました。

やりとりといっても、正確には自分のことをピーアールする、そんな
感じでしょううか。写真とともに近況を投稿しては、友だちからの「い
いね!」やコメントを心待ちにしていました。コメントがつくと、どう
返答しようかなとあれこれ考えて、言葉もよくよく選んでからコメント
を返していっていました。


<<スピードやリズム感>>

人と面と向かって話しているときに言葉がスッと出て来なくなったの
は、これが原因なのではないかとSさんは思いました。つまりは、SNS
のやり過ぎなのでは、と。

SNS上でコメントを返すときは、どういう風にしようかなとあれこれ
考えてからコメントします。一方、対面では会話のスピードやリズム感
は人によって異なりますが、通常は即時に言葉を返していきます。相手
から話しかけられて、どう言葉を返そうかと考えることはありますが、
頭の中で瞬時に考えて応答します。

このように、SNS上でのコメントのやりとりと、対面での会話はスピ
ードやリズムが異なります。SNS上でのコメントのやりとりに慣れてし
まったSさんは、対面での会話スピードやリズムにうまくのれなくなっ
ていたのです。

<<画面に向かう時間を減らして>>

そこでSさんは、SNSでのやりとりの時間を短くすることにしました。
短くするとは、SNSをやる、つまり画面に向かう総時間を少なくするこ
とと、コメント返信に考える時間を少なくすることの2つ。

そのようにして、Sさんは徐々に以前のような、対面コミュニケーショ
ンでのスピードやリズム感を取り戻していきました。上記の事例は、実は
数年前の筆者自身のことでした。大人でさえもこうなるのですから、成長
期の子どもたちだったらどうなるのか? そう考えると、とても恐ろしい
ことです。

実際、子どもたちには、スマホ依存・ネット依存・ゲーム依存などが問
題となってきています。しかし、これは子どもだけではなく、筆者も含め
た大人でさえ、この依存症におちいる危険をはらんでいます。なぜなら、
そこには依存のメカニズムがしっかりと存在しているからです。


次回は引き続き、スマホ依存・ネット依存・ゲーム依存のメカニズムや
問題点などについて掘り下げていきます。

新行内勝善 (精神保健福祉士)

連載「スマホ依存・ネット依存・ゲーム依存」 (全5回)
第2回【②ホントに怖くなってきたネット依存】はこちら
第3回【③ネット依存の原因は心のスキマ】はこちら
第4回【④ストレートネック、座りすぎ、ブルーライト】はこちら
第5回【⑤ネット依存からの脱出 ~予防,回復,再発防止~】はこちら

メンタルヘルス通信 No.84のお知らせ

2017年08月10日

先月7月25日、政府は国の自殺対策の指針となる新たな自殺総合対策大綱を閣議決定しました。

今号のメンタルヘルス通信では、この新たな大綱のアウトラインのほか、
「SOSの出し方教育」などの注目ポイントもわかりやすく解説しています。

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信No.84(PDF)

【テキスト版】
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NO.84  新たな「自殺総合対策大綱」を閣議決定
         『心のホームレス』社会を失くすために
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『心のホームレス』、この言葉は、元ホームレスの方で、ビッグイシュー
の販売員をしていた方から聞いた言葉*です。
       *『ビッグイシュー日本版』VOL.316(2017.8.1)より

その方は、ホーム=心の居場所と定義し、心を休める居場所がないこと
を「心のホームレス」と言いました。

そして今、社会では「心のホームレス」の人が増えているように思う
と。また、優しさや思いやり、そうしたことの積み重ねによって、
心のゆとりが生まれ、心の居場所も確実に増えていくのではないか、
と話していました。

「心のホームレス」社会を失くす、この言葉が目指すところは、
はからずも、今回政府が閣議決定した自殺総合対策大綱の方向性とも
重なります。

<<新たな「自殺総合対策大綱」>>

先月7 月25 日、政府は国の自殺対策の指針となる新たな自殺総合対策
大綱を閣議決定しました。新たな大綱では、

● 地域レベルの実践的な取組の更なる推進
● 若者の自殺対策、勤務問題による自殺対策の更なる推進
● 自殺死亡率を先進諸国の現在の水準まで減少させることを目指し、
平成38年までに平成27年比で30%以上減少させることを目標とする

といったことなどを掲げています。

自殺者は減少傾向にあるものの、「非常事態はまだ続いている」と指摘し、
自殺死亡率(人口10 万人当たりの自殺者数)を今後10 年で30%以上減
らすという数値目標を掲げました。

<<生きることの阻害要因と促進要因>>

新大綱では、自殺対策とは、社会における「生きることの阻害要因」を減
らし、「生きることの促進要因」を増やすことを通じて、社会全体の自殺リ
スクを低下させることであると定義しています。

●生きることの阻害要因:過労、生活困窮、育児や介護疲れ、いじめや孤立等
●生きることの促進要因:自己肯定感、信頼できる人間関係、危機回避能力等

<<長時間労働の解消など多様な対策>>

新大綱ではその他にも、長時間労働の解消や産後うつのケア、性的マイノリ
ティーに対する周囲の理解の促進など、多様な対策を打ち出しています。

【長時間労働の解消】
電通の新入社員による過労自殺問題を受け、長時間労働の解消に向け、問題を
抱えた企業への監督指導を強化。また、職場でのメンタルヘルス対策やパワハ
ラ対策をさらに進めていく。

【産後うつのケア】
健康診断などを通じて、出産間もない女性における心身の状態や生活環境の把
握に努め、育児をサポートする体制を確保する。

【性的マイノリティーに対する周囲の理解促進】
周囲の理解不足がハラスメントにつながる恐れがある。24時間365日無料の
電話相談窓口を設置するほか、教育の場や雇用現場での理解が広がることに努める。

【若者の自殺対策】
学校現場での「SOSの出し方教育」をさらに推進する。

<<援助要請スキルとSNS の活用>>

新たな大綱の中で筆者が特に注目したのは2点です。
一つは、「SOS の出し方教育」の推進です。大綱では、若者の自殺対策の中
で掲げていますが、心理学では、援助要請行動(help-seeling behavior)
と言い、若者だけではなく大人にも共通して必要なことです。

これまでの研究から、「拒絶や無視の恐れ」「自分の無能さの露呈」「援助者に
負う借り」など、援助要請したくてもしにくい理由がいくつかあがってきています。
そういった点を踏まえて、援助要請スキルをあげていく教育をすることは、
日本人には特に重要であると考えています。

もうひとつは、SNS の活用です。文科省でも7月13日に、いじめに悩む子ども
からの相談をSNSで受けられる仕組みをつくろうと、有識者会議での検討を始め
ました。

当社では昨秋より、SNS相談(チャットカウンセリング)サービスを一部先行
実施し、本格展開に向けて準備中ですが、時代に合わせた新たな相談体制づくり
が特に重要であると考えています。

新行内勝善 (精神保健福祉士)

●関連情報
・当社の企業, 団体向けの外部相談窓口サービスでは、
 オプションサービスとして、SNS相談(チャットカウンセリング)がございます。
 詳しくはお問い合わせ下さい。⇒お問い合わせはこちら

・学校, 教育機関向けのSNS相談(チャットカウンセリング)サービスはこちら
・「SOS出し方教育」をはじめとした、
 学校, 教育機関向けメンタルヘルス特別授業サービスはこちら

メンタルヘルス通信 No.83のお知らせ

2017年07月3日

この6月30日に、厚生労働省が昨年度の「過労死等の労災補償状況」を公表しましたが、
今号のメンタルヘルス通信では、その公表概要をまとめたほか、
労災認定の原因で最多となった”パワーハラスメント”(パワハラ)について、
その発生の背景などを掘り下げています。

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信No.83(PDF)

【テキスト版】
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NO.83  2016年度 厚生労働省「過労死等の労災補償状況」公表
      「労災請求、認定件数ともに過去最多」
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この6月30日に、厚生労働省は2016年度の「過労死等の労災補償状況」
を公表しました。

<<「パワハラ」原因、はじめて最多に>>

うつ病など「心の病」を発症したことによる労災請求は1,586人と、
4年連続で過去最多を更新しました。また、労災認定は498人で、これ
までで最多だった2014年度(497人)を上回り、こちらも過去最多と
なりました。

労災認定となったのは、原因別では、職場でのパワハラを含む「嫌がらせ、
いじめ、暴行」が74件で、比較可能な2011年度以降で最多
となりました。
次に、生死に関わる病気やけが、極度の長時間労働といった「特別な
出来事」が67件、「仕事内容・仕事量の変化」の63件と続いています。

また、年代別では、20代の増加が目立っています。30代〜50代がそれぞれ
前年度より1〜3人の微減となる中、20代は20人も増え107人となり、
全体の認定件数を押し上げました。一方で年代別に多かった順に並べると、
40代(144人)→30代(136人)→20代(107人)となりました。

<<電通高橋まつりさん母コメント>>

労災認定のうち、自殺や自殺未遂は84人。電通の新入社員で2015年末に
過労自殺した高橋まつりさん(当時24歳)も含まれています。厚労省の
担当者は、労災件数の増加について、「(電通事件で)精神障害が労災
対象になることが周知されたことも要因の一つだ」と述べています。

今回の結果を受け、高橋まつりさんの母:幸美(ゆきみ)さんは、
弁護士を通じてコメントを出しました。全文は次の通りです。

「これほど多くの人が仕事が原因で命を落としたり、健康を損ねてしまっ
 たという事実は本当に悲しいことです。大切な家族を亡くした悲しみは
 決して癒えることはありません。労災認定された人たちは原因がわかっ
 ています。
 労働現場での重大な事故の後ろには多くのヒヤリハットがあり、それを
 見過ごすことなく改善策をとり、同じ様な事故を未然に防ぐことができ
 るでしょう。
 同じように、長時間労働という過重労働の中では、身体も精神も追い詰
 められ死の危険があることもわかっています。この長時間労働という原
 因をなくすことで大切な命や健康を守ることができます。
 これ以上、頑張って生きている人の夢、希望、人生、命を奪わないで欲
 しいと、強く願います。(高橋幸美)」

<<パワハラの背景にフラストレーション>>

労災認定の原因として最多となったパワハラが増えた背景には、さまざま
な要因が考えられます。心理学では欲求不満攻撃説というものがあります。
欲求不満、つまりフラストレーションが溜まると、その解消として攻撃行
動に出るリスクが高まる
、といったものです。

現在の職場は、人手不足、業務量増加、給与の伸び悩みなど、さまざまな
ストレス要因から、フラストレーションがたまりやすくなっています。

一方で、現在の職場では、ストレスを和らげる「ストレス緩衝要因」が脆
弱になってきています。ストレス緩衝要因の中で最も大きなものは、人に
よるサポート。人によるサポートは、情緒的支援と道具的支援の2つに大きく
分けることができます。

情緒的支援とは、親身になって話を聞いたり、相談にのるなどメンタル面
でのサポートです。道具的支援とは、わからない仕事のやり方やコツを
教えてくれたり、大変な仕事を手伝ってくれるといった実務上のサポート
です。

<<職場環境改善のために、今できること>>

こうした職場環境改善のために、必要なのは、ストレスやフラストレー
ションを減らすことであり、またストレス解消の仕方などセルフケアの方法
を身につけていくことです。

このためには、①職場内での人間関係づくりのサポート、②職場内外で相談
できる相談窓口の整備、そして③アンガーマネジメントを含めたセルフケア
教育を進めていくこと
、の3点が特に重要です。

新行内勝善 (精神保健福祉士)

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