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メンタルヘルス通信

2021年3月15日

93号 「メンタルにもよい!朝のウォーキング」

本号特集「メンタルにもよい!朝のウォーキング」<メンタルヘルス通信 No.93>

今回のメンタルヘルス通信は、「朝のウォーキング」を取り上げています。
ともすれば運動不足になりがちな昨今ですが、「朝のウォーキング」が、体力の向上だけでなく、
メンタルヘルス対策としても、様々なメリットがあることをお伝えしています。
興味のある方はご一読ください!

メンタルヘルス通信は、イントラネットへの掲載やプリントアウトしての配布など、
従業員の皆様へのメンタルヘルス啓発活動などにご活用ください。

【PDF版】
メンタルヘルス通信_第93号(PDF)< br>
【テキスト版】
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NO.93 本号特集「メンタルにもよい!朝のウォーキング」
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先月、心身の健康について、特にコロナ禍での新社会人へのメンタル面でのアドバイスを中心に日経新聞にコメントをしました。
2月24日朝刊15面の新社会人応援講座「新生活心身の健康守ろう」という記事です。

同記事のポイント抜粋と合わせて、掲載後にいただきました質問の回答も加えて、さらなる情報提供ができればと思います。

新生活心身の健康守ろう
記事では心身を健康に保つポイントを、6か条としてまとめています。

【心身を健康に保つ6か条】

1 とにかく体を動かす
2 日光を浴びて生活のリズムを整える
3 寝る前1-2時間はスマホを見ない。手の届く場所にスマホを置かない
4 1 人で悩みを抱え込まない
5 コンビニ食でもタンパク質をプラスする*
6 キノコや魚類(ビタミンD)を積極的にとる*

*栄養管理面(56)については管理栄養士の浅野まみこさんがコメントされたものです。
この6か条は緊急事態宣言中であることと、またテレワークが多くなりディスプレイに向かい、座りっぱなしが増えているという現状を踏まえたものです。
なお、近年の研究では、座りっぱなしが健康に良くないという指摘がいくつかあります。

<<適度な量で、体を動かそう!>>

そして、1の「とにかく体を動かす」について、どうして体を動かすことがメンタル面にいいのか?
といった質問がありました。ここで簡単にご説明します。なお、最初にお伝えしておきますが、過ぎたるはなお及ばざるがごとしと言う通り、良いことであってもやりすぎはよくありません。
適度な量がポイントで、その量が個々人によって違います。体を動かすときのコンディションや運動能力に応じて行うことが最も重要な点です。

<<どんな運動がメンタルにいい?>>

どんな運動がメンタルにいいかというと、何分動いても汗はほとんどかかず、息も上がらないレベルの「軽い運動」です。運動中に会話ができる程度のもの、例えばウォーキング・体操・ストレッチなど
です。

特に朝のウォーキングについては、メンタルにとって、以下のようなプラスの効果があげられます。

【朝のウォーキングがメンタルにもよい理由】

I. 特に天気のよい朝などは(低気圧の影響も無く)、歩いていて「気持ちがいい」
II. 「朝陽」を浴びると、セロトニンが活性化
III. 歩くときは目をあちこちに動かしますが、目が動くことによって「脳が自然とほぐれる」
IV. ウォーキングが「リズム運動」になり、セロトニンが活性化
V. 体を動かし血流が促進されあたたまると、「体の緊張がほぐれ」て心も楽になる

何か行き詰った時など、散歩して気分転換したり、さらにアイデアがひらめくといったこともあります。それには、IIIにあげた、目が動くことで「脳がほぐれる」といった面もあるでしょう。
1週間のうちで軽い運動を計1時間するだけで、メンタル悪化のリスクが12%下がったという研究もあります。その研究では、「もっとも大事なのは、シンプルに毎日の活動量を少しだけ増やすこと」とされています。

さらにプラスの効果を高めたいという場合のおすすめは、「グリーンエクササイズ」。
同じ運動でも自然の中で行うことで効果が倍増します。森の中でのウォーキングです。
ただ都市部に住む方は、気軽に森へとまではいかないでしょうが、それでも公園であったり、街路樹やあちこちの軒先にあったりする草花を眺めたりしつつのウォーキングならできるのではないでしょうか。
なお、理由のIであげた「気持ちがいい」が大事なキーワードですので、天気が悪くて気分が乗らな
いときなど、無理強いはしないでくださいね。

新行内勝善(精神保健福祉士、公認心理師、森林セラピスト)


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