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台風19号の影響に伴う、休業のお知らせ

2019年10月10日

台風19号の接近・上陸に伴いまして、
10月12日(土)・13日(日)の両日を急遽、終日休業とさせて頂きます。

皆様には大変ご不便をおかけ致しますが、
何卒ご理解下さいますようよろしくお願い致します。

自分を振り返ること(セルフモニタリング)の大切さ

2019年09月27日

●うつ病は本当に突然発症するの?

 

厚生労働省のデータによると、うつ病など気分障害の患者数は年々増加傾向で、現在は100万人を超えています。精神疾患者数が390万人ですから、精神疾患全体の4分の1以上を占めていることになり、その多さを物語っていると思います。

私は現在、埼玉県のあるクリニックで、うつ病等によって休職している人が職場復帰できるように支援するためのグループ・プログラム『リワーク』を行っています。

利用者さんたちにうつ病を発症したときの話を聞くと、「ある日突然、ベッドから立ち上がれなくなり…」「あるとき、急に身体のふんばりがきかなくなって、会社に行こうと思っても身体が動かなくなって…」という話をよくうかがいます。

うつ病の発症は本当に何の前触れもなく「突然」「急に」起こってしまうものなのでしょうか?

 

●ストレスに対する反応のプロセス

 

うつ病は何らかのストレスがきっかけとなって発症します。ストレスに直面すると、まずショック反応が見られます。落ち込んだり、不安になったり、イラっとしたり…。その後、ストレスに対処するために、抵抗反応を示します。このとき一時的に身体機能やパフォーマンスは向上するのですが、これは言わばストレスに抵抗するために無理をしている状態です。

短い期間の中で対処して問題解決されれば大丈夫なのですが、ストレス状態が長く続いてしまうと、無理した影響で次第に疲弊していきます。これを疲憊(ひはい)期というのですが、身体機能やパフォーマンスが徐々に下がっていくといった反応が見られます。

 

急激にお腹が痛くなる、激しく緊張するといった急性ストレス反応であれば、誰しも気づけるのですが、徐々に不満や疲労が溜まっていくような慢性ストレス反応は非常に気づきにくいものです。

それに加えて、「これくらい大したことない」「みんなも大変だからこんなことくらいで…」「迷惑をかけたくない」といった思いから、身体や心のちょっとした不調のサインを見逃してしまうことが少ないようです。結果として、ご本人としては、「突然」「急に」症状が現れたように感じるのでしょう。

 

●セルフ・モニタリングの大切さ

 

しかし、本当はうつ病になる前に何らかのサインが出ているはずです。

例えば「ちょっと体がだるい」「なんとなく気分が乗らない」「どうも食欲がわかない」「睡眠が浅い」「お酒やたばこが増える」など。こうしたちょっとしたサインに早く気付いてケアすることができれば、うつ病などを予防することがしやすくなります。

 

自分自身のことを振り返り、自分の状態に気づいていくことをセルフ・モニタリング(自己観察)というのですが、うつ病を予防するためにとても大切な力と言われています。

 

●お天気マークを使った振り返り方

 

例えば、体重を例に考えてみましょう。日々摂取する食物とそのエネルギー量を記録することで、食生活の改善につなげるレコーディング・ダイエットってありますよね(ウィキペディアより一部引用)。日々記録を取ることで、体重の変化やその理由を意識するため、ダイエットがしやすくなるという手法です。

 

同じように心の状態も、毎日記録を付けることでその変化に気づくことができ、心のメンテナンスに役立てることができます。

私が勤務しているクリニックでは、虹・晴れ・晴れ曇り・曇り・雨・雷雨の6つのお天気マークを使って、気分を振り返るワークを行っています。プログラムが始まるときとプログラムが終わるときの一日2回、そのときの気分に合ったお天気マークを選びます。

 

 

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例えば、「元気がいい」「調子が良い」状態なら晴れの方を、「しんどい」「調子が悪い」状態なら雨の方を、自分の基準で選びます。選んだあとに、どんな状態かコメントするのです。また、選んだお天気マークはシートに記入していき、ある程度継続すると、折れ線グラフが出来上がります。それを見ると、コンディションが上昇傾向なのか、下降傾向なのか、あるいは横ばい傾向で安定しているのか、一目瞭然というわけです。これは弊社のコンケアを活用したワークですが、セルフモニタリングを向上させるのに非常に効果的なワークです。

 

 

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●セルフ・モニタリングの効果 ~「いつもの自分」を知る~

 

最初は「割と調子が良い」「可もなく不可もなくという感じ」「普通」「ちょっと疲れている」といった端的な表現が多いのですが、続けていくと表現が豊かになり、どういう状況でどんな状態になっているのか詳しく説明できるようになります。

 

また、継続する中で「いつもの自分」という基準を知ることもとても大切です。

なぜならば「いつもと違う自分」になったときがストレスに晒されている状態だからです。この違いが分かるようになると、ストレスに早く気づけるようになり、より早いタイミングでセルフケアをすることができるようになります。そして、1つ1つのお天気マークの違いを説明できるようになると上級者。人によっては、睡眠の質が気分に影響するとか、不安があるかないかが気分を左右するとか、自分にとって大切なポイントが見えてきます。

ある患者さんは、最初は『晴れ』が「いつもの自分」と思っていたそうです。しかし、自己理解が深まる中で、不安が全くないと地に足がつかないような感じでミスが多く、逆に不安がある程度あった方がバランスをとりやすいことに気づかれました。それから『晴れ曇り』が「いつもの自分」になったそうです。

自己理解が深まってくると、「いつもの自分」の基準に変化が見られることも実はよくある話なのです。

さらにこの気づきから「不安はあってもいいんだ」と受容できたことで、心が安定していきました。

 

●セルフケアのコツ ~心の状態に合わせて過ごす~

 

また、セルフモニタリングをして、心の状態に合わせて過ごし方を選んでいくことも、セルフケアにおいてはとても大切です。

例えば、朝起きたらなんとなく体がだるくて頭が少し痛かったとします。体温を測ってみたら37.8℃。微熱という感じです。そのとき、みなさんはどう対処しますか?休むほどではないと判断して一応会社に行ったとしても、おそらくいつものように元気にテキパキ仕事をこなすというよりは、できることだけやって、なるべく早めに家に帰るのではないでしょうか?自分の体調に合わせて一日の過ごし方をある程度コントロールすると思います。

ある患者さんは、子どもと関わる仕事をしていました。子どもたちは元気いっぱいなので、子どもたちに合わせて笑顔で元気よく仕事をされていたそうです。体調がよくなかったり、しんどいときも無理をして常に全力で働いていました。ところが心が『晴れ』のときは普通にできることも、『雨』のときに同じようにやろうとすると、とてもしんどいと感じることがあります。セルフモニタリングを通してそのことを実感され、『雨』のコンディションにあった過ごし方をするように心がけたそうです。

「いつも全力じゃなくていい」「今の自分にできることをやればいいんだ」と思うことで心が軽くなったそうです。

 

●最後に…

 

このように、
①心の状態を振り返って、「いつもと違う自分」に早く気づいて、セルフケアを行う。
②自己理解を深めて、心の状態に合わせた過ごし方を選ぶ。

 

この2つを意識すると、良い心の状態で過ごせることが増えていくと思います。セルフモニタリングを習慣に取り入れて、心身の健康を良い状態に保てるよう心がけてみてはいかがでしょうか。

東京メンタルヘルス
公認心理師・臨床心理士 山本立樹

●関連情報
・本コラムにてご紹介した、コンディションマネジメントサービス「コンケア」のサービス詳細は、
 こちらをご覧ください。
・学校,教育機関向けの「スクールコンケア」のサービス詳細は、こちらをご覧ください。

パワハラにならない部下指導のための5つのポイント

2019年09月11日

パワハラ・パワーハラスメント

 

今年5月に改正労働施策総合推進法(通称 パワハラ防止法)が可決・成立し、いよいよ来春以降、企業に対し、パワーハラスメント(以下、パワハラ)の防止措置を講じる義務が課されることになりました。

パワハラは働く人のメンタルヘルスを悪化させ、仕事への意欲や活力の低下を引き起こす重大な問題です。
パワハラをなくすにはどうしたらよいか、誰もがいきいきと働ける環境をつくり職場の活力と生産性を高めるため、職場のパワハラ防止に積極的に取り組んでいくことが、今、強く求められつつあるといえるでしょう。

さて、パワハラには様々なものがありますが、中でも多いのは上司が部下に対してパワハラの加害者となってしまうケースです。
そしてそのような場合、いちばん問題になりやすいのが「指導とパワハラの違い」です。

管理職を対象としたパワハラ防止研修においても、受講者にとってもっとも悩ましいのは部下への指導の仕方に関することであり、「どこまでが指導でどこからがパワハラになるのか?」、「何度言っても分からない部下はどう指導したらよいのか?」といった疑問の声や、「ちょっと強く注意しただけでパワハラだと言われたら怖くて部下指導などできない」といった困惑の声が多く聞かれます。

そこで今回は、上司が部下を指導する上で、うっかりパワハラの加害者になってしまわないためにはどのようなことに注意すればよいか、そのポイントを5つ紹介したいと思います。

 

 

1. 指導とパワハラの違いを理解する。

指導とは、行動の改善や内面的な成長など、相手によい変化を促そうとする働きかけです。
その働きかけは、相手に伝えたいことをよく理解させたり、どうしたらよいかを考えさせたりするため冷静かつ穏やかになされ、そこには自ずと、相手の気持ち、やる気や主体性を大切にするような配慮が存在しています。

一方、パワハラの場合には、上司はたとえ指導のつもりであっても、その働きかけは感情的、一方的なものであり、相手が今どう感じているか、相手の気持ちに対する配慮は忘れられています。

部下を指導する時は、何のために指導するのかをよく理解し、冷静かつ穏やかに、相手の気持ちを考えながら働きかけることを忘れないようにしましょう。

 

 

2. 自分の感情に注意を払う。

指導のつもりがパワハラになってしまうのは、そこに怒りの感情が入り込んでくる時です。
怒りの感情が強くなるほど冷静さや穏やかさを保つことが難しくなり、相手の気持ちを察する余裕も失われ、それがパワハラにつながっていきます。

したがって部下を指導する時は、まず、自分の中に怒りの感情がないかどうか確認することが大切です。
そしてもし怒りの感情がある時は、気持ちを切り替えて冷静になることを優先し、落ち着いてから指導するようにしましょう。

人が怒りの感情をもつのは自然なことであり、それ自体が悪いわけではありませんが、怒りの感情をもつことと、それを相手にぶつけることは異なるということを、よく理解する必要があります。

また、怒りの感情を無理に抑え込んだり消し去ろうとしたりする必要はありません。
むしろ、怒りの感情を何とかしようとするほど、そこに強く注意が向いてしまい、怒りの感情から離れることがいっそう難しくなります。
自分の中に怒りの感情があることに気づき、それを認めた上で、ただ気持ちを切り替えればよいのです。

気持ちを切り替えるには、それ以上考えるのをやめる、深呼吸をする、ゆっくり10まで数える、その場からいったん離れるなど様々な方法がありますが、気持ちを切り替えるにはどうするのが有効か、自分に合ったやり方をいろいろ試してみるとよいでしょう。

いずれにしても、怒りの衝動はそう長く続くものではありません。
一呼吸おいて、衝動のままに行動することを控えるだけで、怒りの衝動は時間の経過と共に自ずと弱まっていくはずです。

 

 

3. どうして欲しいかを素直に伝える。

パワハラをしやすい上司に共通するのは、「何で?」、「どうして?」と質問しながら相手を責め、追い詰めるやり方です。

「何でできないんだ?」、「どうしてやらないんだ?」、「何度言ったら分かるんだ?」といった問いかけは、部下にとって非常に答えづらいものです。
それは何か答えても、「言い訳するな」などと、また言い返されてしまうからです。
それを見越して先回りして謝ったとしても、「謝れば済むと思ってるのか?」などと言い返され、どう答えても否定されるため何も言えず黙っていれば、それもまた、「黙ってないで何とか言え」などと責められます。

結局、こうした問いかけは質問の形を装った怒りの表現であり、部下がどう答えようと、上司の怒りが収まるまで延々と続きます。
そして部下はどうすることもできず、ただ責められ続けるしかないのです。

もし部下に対して、「何で?」、「どうして?」と責めたくなった時は、本当は相手にどうして欲しいと思っているのか、何を伝えたいのか、よく考えてみることが大切です。

たとえば、「何でできないんだ?」というのは、実はできない理由を知りたいわけでなく、本当に伝えたいのは、「これはちゃんとできるようになってもらわないと困る。だからできるようになって欲しい」という思いであるはずです。

そうであれば、最初から「こうして欲しい」と素直に伝えた方が相手にも分かりやすく、「では、そのためにはどうすればよいのか?」と、建設的な指導や話し合いもしやすくなるでしょう。

 

 

4. 指導の仕方を工夫する。

「何度言っても分からない部下はどう指導したらよいのか?」という問いの背後には、指導とは口で言って聞かせるもの、説明して分からせるものだという思い込みが潜んでいます。

そうした思い込みがあると、「分かるまで何度でも言い続けるしかない」、「もっと強く言うしかない」、「言って分からなければ痛みを与えて分からせるしかない」と次第にエスカレートし、それがやがてパワハラへとつながっていきます。

言って聞かせる、説明して分からせることだけが指導ではありません。
「何度言っても分からない」のであれば同じやり方に固執せず、部下の能力や特性なども考慮しながら他のやり方を工夫し、試してみましょう。

「何度言っても分からない」と、できないことを部下のせいにするのでなく、「どうすればできるようになるか?」を考え工夫し、働きかけることが上司の仕事でもあるはずです。

「何度言っても分からない」と嘆く前に、次の3点を確認してみるとよいでしょう。
① その問題について、なぜそうなっているか、どうしたら改善できるかを部下とよく話し合い、
  共に考える時間を充分にとったか?
② 部下の話をよく聞いて、部下の状況や気持ちを充分に把握・理解できているか?
③ その問題をどのように見立て、改善を図るためにどのような指導の工夫をしたか?

 

 

5. 信頼関係を築く。

パワハラ防止には、日頃から部下との間にしっかり信頼関係を築いておくことも大切です。

信頼関係があれば、それだけ意思の疎通が図りやすいためパワハラは起きにくく、逆に信頼関係がないと、ちょっとしたコミュニケーションの齟齬が強い不快感をもたらし、たとえ悪意のない言動であってもハラスメントと受け取られてしまうリスクが大きくなります。

実際に上司のパワハラが問題となるケースでは、それ以前からコミュニケーション不足などにより部下との信頼関係が築けていなかったり、普段から部下に信頼されていなかったりすることがほとんどです。

部下との信頼関係を築くには、部下に対して日頃から、進んで挨拶をする、ちょっとしたことでも感謝・ねぎらい・いたわりの言葉をかける、話をよく聞いて気持ちを受け止める、認める、共感するなど肯定的な態度で関わることを心がけるようにしましょう。

信頼関係は、こうした肯定的な関わりの積み重ねの上に築かれていくものです。

 

 

以上、パワハラにならない部下指導のための5つのポイントはいかがでしたでしょうか?

最後になりますが、完璧なコミュニケーション能力をもつ人はどこにもおらず、誰でも失敗することはあります。
ついきつく言い過ぎてしまったり、意図せず相手を傷つけてしまったりした場合はそのままにせず、素直に謝り、相手を気遣う誠実な態度も忘れないようにしましょう。

 

 

東京メンタルヘルス株式会社
公認心理師
シニア産業カウンセラー
綾部和幸

●関連情報
※当社ハラスメント防止研修についてのご案内は研修ページをご参照下さい。

仕事で役立つ! カウンセラーが教える、マインドフルネス概論とその手法

2019年09月4日

近年、マインドフルネスという言葉が世界的に認知されてきています。国際的な企業であるGoogleやAppleでも取り入れられたりするほど、その効果が注目されています。

私自身も臨床の現場においてマインドフルネスの実践指導をすることがあります。クライアントのエピソードや出来事に合わせて、その場で一緒に取り組むのですが、

マインドフルネスの考え方が理解できるだけで視野が広くなったり、実戦練習に取り組むことで自分の考え方や気持ちの変容に気付かれる方が多くいらっしゃいます。

 

それに加え、マインドフルネスは仏教の考えを元にしているのですが、宗教色が排除され誰でも取り組めるものとなっています。実際のやり方や考え方のほか、それをどのようにして日常生活で応用するかをご説明していきたいと思います。

 

■マインドフルネスの意味と目的

マインドフルネスには、「今に意識を向けて価値判断を加えず眺めること」「自分の気持ちや感覚を感じている心理状態」などの意味がありますが、もう少し身近な言葉で言うと、

「自分の考えや気持ちと距離をうまく取る」

という風に認識してもいいと思います。人は、目の前の出来事に意識を向けすぎると、周りが見えなくなったり、視野が狭くなって考えが固くなってしまいます。そこから、今の自分の状態に焦点をあわせることで物事を冷静に見られるようになるのが、マインドフルネスの目指すところになります。

 

■マインドフルネスの効果

マインドフルネスの状態になると、以下のような効果を感じることができます。

・自分や物事を客観的に見る事が出来る
・人から言われた事に振り回されにくくなる
・集中力改善
・身体のリラックス効果 etc.

このようにマインドフルネスになると、

物の見方が変わり、自分に対して客観的な視点を手に入れることが出来るので、冷静に物事を考えることが出来る様になります。

その結果、こころがリラックスすることで緊張や不安が減り、体にも良い影響が起こります。

 

■マインドフルネス瞑想について

マインドフルネスになるための取組みの一つに、マインドフルネス瞑想があります。マインドフルネス瞑想では、自分の考えたことや勝手に湧き上がってくる思考や雑念を、意識的に観察するという手法が行われます。いろいろなやり方がありますが、以下の方法が一般的に行われる練習の手順になります。

1. 椅子に座る、あるいは床に胡坐をかいて、目をつむります。
2. そのまま自分の呼吸や呼吸によって動くお腹に意識を向け続けます。
  この状態を最初は5分ほど取り組んでいきます。
3. すると、雑念や考え、または過去や未来のことなど何かしらの思考が、段々勝手に頭に浮かんできます。
4. その湧き上がってきたものを意識でキャッチするかのように捉えます。
5. 捉えられたら、2.に戻って同様に取り組み、3.4.5.の一連の手順を進めます。(以下、繰り返し)
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呼吸等への意識にとても集中できている方はなかなか雑念が出てこない場合がありますので、その際は取り組む時間を増やして雑念等が出てくるまで行うのがお勧めです。

この練習の目的であり、大事なポイントともいえるのは、無意識に考えてしまう思考や雑念に自分で気付けるかどうか、また、そのように考えてしまう自分というものを発見できるかどうかにあります。

発見することが出来れば、先ほどの手順2.のように、発見した自分を一旦どこかに置いて、自身の呼吸やそれによって動くお腹に意識を向ける動作に戻ります。この一連の手順を繰り返すことで、意識をコントロールする練習になります。

 

■日常生活での応用

このような活動を取り組んでいくことで、マインドフルネスな状態や感覚など様々なことを得られると思いますが、それをどうすれば日常生活で応用できるかをご説明したいと思います。

例えば、職場においてストレスの原因となっている同僚がいる場面を取り上げてみます。

【状況】:Aさんの同僚が近くでブツブツ何かを話している。
〈Aさん〉:「あの人、何を言っているんだろう?たまにあんなふうにブツブツいっているよなー。何か言いたいことがあるならはっきり言えばいいのになー。え、もしかして自分のことで、なにか言っているんじゃないか? だとしたら嫌だな。そういえば前に自分の変な評判を聞いたことあるけど、もしかしてあの人が言ったんじゃ? どうしよう。。。ちょっと怖くなってきた。。。」

Aさんを自分だと思って、想像してみてください。実際にこの同僚が何をしていたかは分かりませんが、Aさんは頭の中で様々な想像をしてしまいます。このような状況があった時、まずは同僚に対してどんなことを考えたか、またどんな感情を抱いたかをAさんは冷静にその場で振り返る必要があります。実際の場面でそれを実践するのはやや大変ですが、このように文面にしてあると分かりやすくなるはずです。最初は、起きたことを書き出してでもいいので、自分がその時考えたこと、感じたことを振り返ってみましょう。
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そしてその振り返りが出来たら、

「どこから考えや思考が生起して、それがその後どのように連想していったか」

を考えます。それに加え「Aさんの感情はどの時点から発生したか、または強くなっていったか」ということも考えてみましょう。Aさんは同僚の事が気になってくるにつれ、自分への被害について考え始めています。その結果、同僚に対する負の気持ちが芽生え始め、良からぬ想像をして、不安や疑いの感情を持ち始めました。
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思考の連想は、進めば進むほど加速していき止めにくくなっていきます。

それをストップさせるには最初の時点で気付くことが大事です。

しかし、Aさんは結局、様々なことを想像して自分で自分を不安にさせています。自分の思考が同僚に向き始めていることや想像が進んで不安になっていることに、自分で気付くことが本来は大切なのですが、疑問や不安が先行してしまい、それをすることが出来ていません。もしここで、自分の考えていることや感じていることを客観的に観察して、マインドフルネスな状態に持っていくことが出来れば、余計な考えを途中で辞めることができ、ストレスの根源となる負の感情の蓄積を防ぐことが出来ます。

 

■コツコツやること

このように、マインドフルネスは実際の生活場面で応用することが出来ます。

定義や考え方をしっかり頭にインプットすることが出来ればいいのですが、これはある種の心の筋トレなので、何度も意識して取り組むことで頭に定着していきます。

また瞑想のほかにも、マインドフルネスの練習方法は様々あります。自分に合ったものを選択し、少しずつ日常でも取り組んでみては、いかがしょうか?

 

 

【本コラムのポイント】
・マインドフルネスでは、「自分の考えや気持ちと距離をうまく取る」ことが大変重要。今の自分の状態に焦点をあわせることで、冷静に物事を見られるようになることが、マインドフルネスの目指すところ。

・普段の生活でのマインドフルネスの応用として、ストレスの原因に遭遇した際、最初は書き出してでもいいので、自分がその時どんなことを考え、どんな感情を抱いたかを振り返ってみる。その振り返りが出来たら、「どこから考えや思考が生起して、それがその後どのように連想していったか」を考える。これにより、余計な考えが途中で辞められ、ストレスの根源となる負の感情の蓄積を防ぐことが出来る。

・思考の連想は、進めば進むほど加速し、止めにくくなっていくので、最初の時点で気付くことが大事。

・マインドフルネスはある種の心の筋トレ。何度も意識して取り組むことで頭に定着していく。

 

 

東京メンタルヘルス
臨床心理士
宮碕景悟

●関連情報
※当社マインドフルネス研修についてのご案内は研修ページ[スキルアップ・テーマ別研修]をご参照下さい。

NHK「おはよう日本」で、当社のSNS相談の取組みが紹介されました

2019年09月1日

8月30日(金)のNHK「ニュース おはよう日本」(4:30~ 全国放送)にて、
当社が実施している、SNS相談(チャットカウンセリング)の取組みの様子が紹介されました。

NHK「ニュース おはよう日本」【ひとりで悩まないで 広がる“SNS相談”】
https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/08/0830.html(番組内画像あり)

 

一連の放映を受けまして、番組にも出演いたしました、
山本立樹カウンセラーのコメントをお伝えいたします。

「SNS相談は、対面や電話の相談と比べて、
 相談のハードルが低くて繋がりやすいという特徴があります。 
 今回の特集をきっかけに、たくさんの方にSNS相談について知っていただき、
 活用してもらえたら嬉しいです。そして、SNS相談でできたつながりをどう活かして、
 より身近なサポートにつなげていくかが、課題だと思っています。
 こうした取り組みを通して、少しでも多くの子どもたちが自分の命を大切にして、
 健やかに育っていくことを願っています。」

 

【関連情報】
●学校・教育機関向けSNS相談(チャットカウンセリング)当社サービスについては、
 こちらをご覧ください。

●「東京メンタルヘルス・スクエア」では「SNSほっとライン」として、
 LINEを利用したSNS相談を無料で受付けています。
 詳細はこちら⇒http://www.npo-tms.or.jp/service/sns.html

●山本立樹カウンセラーの詳しいプロフィールはこちら
 また山本は、当社Youtubeチャンネルにて、うつ病のケアに役立つ情報をお届けしています。
 詳しくはこちら(うつケア)まで

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