メンタルヘルス・コラム

「LGBTは特別な存在ではない」、当事者の研修講師が今伝えたいこと

2018.04.26

最近、新聞やテレビ、ネット記事などでも性同一性障害や同性愛など
LGBTという言葉をよく見聞きするようになったと思います。
Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシュアル、Tはトランスジェンダー
それぞれの頭文字とった性的マイノリティを表す言葉です。
先日『広辞苑』でもLGBTが取り上げられ話題になりました。

では、LGBTの人は日本でどれくらいの人数が存在すると思いますか?
調査によると全人口の5~7%(電通総研調べ、2015年)、
これは13~20人にひとりの割合になります。思っていた以上に多くはありませんか?
日本の苗字の「佐藤」「鈴木」「高橋」「田中」さんの合計は600万人いると言われていますが、
LGBTの総人口はその数に匹敵する規模があります。
そう考えると俄然身近に存在すると考えられますね。

TVやマスコミでは「オネェキャラ」のタレントさんが多く露出して華やかに場を盛り上げますが、
ほとんどのLGBTの方々は差別や偏見を恐れて、
地域や職場でセクマイ(セクシュアルマイノリティ)であることを隠しているのが実態です。
あなたの周りにLGBTの人がいないのではなく、
声を上げることが出来ない状況をわかっていただきたいです。

そんななか、日本でもいよいよ制度的な取組みがはじまりました。
2003年の性同一性障害の特例法、2017年の渋谷区のパートナーシップ証明書など、
これらの制度の動きが日本を少しずつ変革してゆくと思います。

東京レインボープライドも年々規模が大きくなって、
当事者だけでなく、各種有名企業・団体の協賛、有名人・アーティストが参加。
春の東京の風物詩になる勢いがあります。

企業の取組みでも、LGBTは特別ではない存在だと意識を変えて理解し、
企業全体がアライ(支援者・理解者)になることが望ましいと思います。
そのためには、企業研修、職場整備、制度の活用、差別や偏見によるトラブル回避などを駆使し、
一人でも多くの人がLGBTであることを隠さずストレスなく安心して働く、
そんな時代が来ることを祈ります。

☆東京メンタルヘルス カウンセラー/LGBT研修講師  熟田 桐子
※LGBT研修プログラム例はこちらをご参照下さい
※LGBTインタビューメディアサイト LGBTERによる、熟田のインタビュー記事はこちら

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